とある大企業のサラリーマンの備忘録

東証一部上場のサラリーマンの備忘録です。生きる事や働く事にあれこれ疑問を感じながら生きています。ブログ記事は様々な話題に派生しますが、働くってなに?人生ってなに?と思う所を中心に書いています。

新入社員

4月には4月の初々しさがある。

新入社員だ。

 

初めての仕事。

黒のスーツだったり、新しい制服やユニフォームを身に纏い背筋をピンと伸ばしてぞろぞろと団子になって歩く。

皆で時間通りの行動をして、皆似たような恰好をして歩く、表現は失礼だが如何にもロボット集団みたいだ。

日系の企業であればあるほど、この傾向は強いように思える。

 

皆一斉に必要な書類を整理したり、会社内を案内されて回ったり、各部屋に入る時は1人1人律儀にお礼をする。

こういった光景を見るたびに今年もまた新生活が始まる人がいるのだなと感じさせられる。

 

新入社員研修での様子を見ていると

こんなペアがいる。

入社番号順やあいうえお順で席が近くなった人が初対面にも関わず以上に仲良くしている様子が見える時がある。

そんな時に私は

「きっとこの子達、今はこのペアで仲良くしているけど半年後には全く違う人と一緒に行動しているだろうな」

なんて斜に構えたような見方で見てしまう。

 

自分自身が新入社員でこういう立場であった時、常にこういった気持ちを持ちつつ、少しばかりは今目の前にいる人と一生懸命仲良くしようとする気持ちも持っている。

私自身、軽いコミュ障で他人への依存心が強くなく、1人でもなんとかやっていけたことが多かった。

 

それ故に最初の知らない人同士のペア作業を見ると非常に滑稽に見えてしまって仕方がない。

しかしながらそれが悪いわけでは全くないので、否定しているわけではないのであしからず。

こういった他人との協力により1つ1つ覚えていき、困難を乗り越えていき1人前へと近づいていく。

 

そして新入社員が抱える問題は新たに覚える仕事だけではない。

 

1人暮らしだ。

 

社会人となり親元を離れて働く人が多く、家に帰ったらホームシックになる人もいるだろう。

私は大学時代にも1人暮らしをしていたのだが、ホームシックになった事はなかった。

それ故にホームシックの気持ちを理解する事が難しい。

 

ホームシックで寂しくて泣いてしまう人もいるのだとか。

そんな時、ホームシックで欠けてしまったピースを同僚だったり、先輩が寂しさを埋めるようなピースになったりする。

そしてそのピースがかけがえのないものになる事もある。

 

仕事は勿論だが、私生活の何気ない時を共有し合った人が意外と後々になって関係性が続いている。なんてことはよくある。

 

一緒に自炊してご飯を食べたり、一緒に映画を見たり。

初めての1人暮らしを乗り越えるキッカケになる人は大きいのだろう。

 

気づいたらいつの間にか1人暮らしに慣れている。

それは夏になってからなのかもしれないが。

 

春先に新しい事を毎日覚えていって、夏には一山超えた新入社員になっている事だろう。

 

その頃には新入社員に初々しさも薄れてしまい、夏の暑さがやってくる。